近畿経済産業局が作成した副業人材活用ガイドブックから求められる副業像を考えてみた

資料
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こんにちは、仲池美咲です。

近畿経済産業局の地域経済部地域経済課が、「“新しい”副業人材活用に向けたガイドブック」とした地域の経営者に向けた資料を発表しました。

新しい副業人材活用に向けたガイドブックを作成しました(近畿経済産業局)
近畿経済産業局は、近畿地域2府5県(福井県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)における経済産業省を代表する機関であり、経済産業施策の総合的な窓口機関です。

こちらは副業をする人材として受け入れてもらう側なのですが、本資料からより良い関係を築くヒントが有るのではないかと思って読んでみました。

「“新しい”副業人材活用に向けたガイドブック」(PDF)

このガイドブックの流れに副業人材として参加するとすると、前提として私達はプロとしての動きが求められると感じました。

とくに、先方は専従でない形式の人間に仕事を頼むことに不慣れなため、こちらから成果のゴールポイントや進め方などを先回りして共有する場を作っていくことで双方にメリットになるようになるかと考えました。

本ガイドブックではその点についても経営者側に投げかける内容になっていて、情報共有というより進行や工程の共有を密にしましょう、というのを伝えているのかと感じました。

あらためて、ガイドブックの制作意図と読むべきポイントをは次のようにまとめました。

「“新しい”副業人材活用に向けたガイドブック」概要

制作意図

  • 中小企業の人手不足解消と経営課題の解決を支援するために、高度人材の副業活用に焦点を当てた
  • 副業人材の受け入れに関する不安や障壁を解消し、活用促進を図ることを目的としている

読むべきポイント

  1. 作成の背景
    • 中小企業の人手不足問題と、副業活用の注目度がその背景にある
    • 副業人材を受け入れる際に生まれる心理的障壁を解消する
  2. ガイドブックの概要
    • 座談会から得た専門家の知見に基づいて作成
    • メリットや留意点の他に、契約書やチェックポイントも詳細に解説
  3. ガイドブックのポイント
    • 新しい人材活用の手法や知的財産権の管理に焦点を当てた解説がある
    • 座談会参加企業の具体的な活用事例が紹介され、読者に実践的に示す

ガイドブックから読み取った副業人向け内容

前提とする業務形態

タスク型業務

  • 短期間(1~3か月)
  • 納品物・納期が明確な業務

プロジェクト型業務

  • 中期間(3か月~半年)
  • 特定のゴールに向けて取り組む業務

ミッション型業務

  • 長期間(無期限)
  • 長期的な課題解決のために継続的に取り組む業務

副業の発注先によりまちまちなのは当然ですが、発注する側も“副業”での人材、とくにプロフェッショナルな人材とやり取りするのは経験が少ない状態です。

そういった意味では、こちらは仕事を請ける側であると同時に、その仕事でのプロとして、このように発注してほしいとか、要件の決め方などを一緒に策定したりなど、受け入れ先に寄り添う形ででの会話が必要になると感じました。

上記の類型を元に、納品物作成に重きを置くのか、それとも課題解決に対して重きをおいていくのかが大きく変わってくるので、それをもとに動きを変えていくのが重要になるかと思われます。

成果について

繰り返しになりますが、発注先が副業をする人に慣れていない(=社員やパートなどの常勤の方としか接していない)背景があるので、こちらから積極的にコミュニケーションを取りに行く必要があります。

成果や目標があいまいなままで進めてしまうと双方にとってマイナスにしかならないので、進捗管理を始めゴールのイメージのすり合わせなど、密なコミュニケーションが求められると考えます。

また、長期的な関係を取りたい企業からは、社内課題やこちらに期待することなどの情報を発信してくれることもあります。

それらも加味して、いま目の前にある課題について、どのような成果を出すのが良いのか、プロとしての指針を示しながら結果を作るプロセスが重要になると考えます。

コミュニケーションについて

先方の都合もあると思いますが、まずは無理のないように都合を考慮して、適切な頻度のミーティングととり、連絡手法についてもあらゆるツールを使えるようにしておいて、そのうえで先方が使える道具を選ぶような進め方が良いのかと感じました。

リアルでのミーティングも視野に入れ、とにかく同じ視点を持てるようにする、というのがポイントかと考えます。

どこから探している?

日本各地に「プロフェッショナル人材戦略事業」という、大企業に所属していて副業を考えているひとと、副業を受け入れたい企業を結びつける内閣府の機関があるそうです。

そこからの紹介で副業人材をマッチングする以外では、民間の副業人材活用サービス、金融機関(商工信金とか)で相談の上、つながっていくとのことでした。

そうすると、私みたいな野良副業人材は民間の副業人材紹介サービスや金融機関につながっているサービスに登録し、そのうえで機会があればという形みたいです。

(なにかしら潜り込むポイントがないかと考えていたのですが、そうはいかないみたいです)

地方副業案件の楽しさと厳しさ

遠隔地にある仕事であっても、副業という関わりであれば課題解決に参加できるのが今回のような取り組みのメリットかと思います。

一方で、仕事は双方に同じ物差しを持って動かないと悲しい結果(成果に対する低い評価や、やりづらい管理の発生など)になりかねないので、そこを意識して関係を構築する必要があるというのがポイントになるかと思いました。

お客さんと話をするのにくろうとしないタイプであれば大した問題ではないと思うのですが、コミュニケーションコストを嫌うタイプだと難しいかなあ、などと思いいました。

地方での副業人材活用はまだまだ始まったばっかりの動きでもあるので、このガイドブックは副業の幅を広げるきっかけとしてよい資料になるかと感じました。

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